■『コメをやめる勇気』 吉田忠則

留学生のアルバイトや技能実習生は,さまざまな分野で日本の生産体制を支える存在になりつつある。
少子高齢化を補う働き手が必要なのである。
本書のメインテーマは農業。日本だけではないが,食に関わる産業は社会の中心にあったはずだ。
食糧自給率が50%を割っている先進国は日本以外にはない。
そんな日本の農業は,高齢化によって疲弊しつつある。
本書では,コメ依存に陥った原因を分析し,生産性の低迷を脱出するためのさまざまな試みが紹介されている。
かつては日本人の食生活を守って同時に,農村を守ってきた立法及び行政のシステムが社会の変化に対応できずに低迷の原因になっていることを理解できるだろう。
従前のコメを中心としたシステムでは,日本に未来はないのである。

  • 出版社: 日本経済新聞出版社 (2015/1/16)
  • 著者: 吉田忠則
  • 価格: 1800円+税
  • ISBN-13: 978-4532356262
  • 発売日: 2015/1/16
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