■『中国の大盗賊・完全版』高島俊男  (講談社現代新書)

中国は身近な国。少なからず関心を持っていた。いろいろ読みあさって本書にたどりついた。
いわく『中国の「盗賊」はかならず集団である。大きくなって、都市を一つ占拠して居坐ったりすると、なかなか手がつけられなくなる。さらに大きくなって、しまいには国都を狙い、天下を狙う。実際に天下を取ってしまったというのも、また例にとぼしくないのである。』
序章 「盗賊」とはどういうものか
第1章 元祖盗賊皇帝ー陳勝・劉邦
第2章 玉座に座った乞食坊主ー朱元璋
第3章 人気は抜群われらの闖王ー李自成
第4章 十字架かついだ落第書生ー洪秀全
第5章 これぞキワメツケ最後の盗賊皇帝ー毛沢東
中国の歴史は秦の始皇帝で始まる。目次から,漢,明,清,太平天国そして今の中国が本書のテーマだと知れる。
日本では,藤原貴族も平氏,源氏,北条氏,足利氏そして徳川氏から薩長による明治政府まで天皇家の温存を続けた。この違いはどこにあるのだろうか。
今の中国は1949年から始まり,毛沢東の大躍進・人民公社政策による大失敗の後,文化革命で悲惨な状況を招いた。
1979年以後,鄧小平によって(共産党主導による)資本主義が導入されて現在の繁栄にたどりついた。それがいつまで続くのだろうか?

  • 出版社: 講談社
  • 著者:高島俊男
  • 価格: 800円+税
  • ISBN-13: 978-4061497467
  • 発売日: 2004/10/19
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