■『限界国家 人口減少で日本が迫られる最終選択』毛受敏浩 (朝日新書)

すでに介護・農漁業・工業分野は人手不足に陥っている。やがて4000万人が減って地方は消滅をむかえ、若者はいい仕事を探して海外移民を目指す時代となるだろう。すでに遅いと言われるが、ドイツ、カナダなどをヒントに丁寧な移民受け入れ政策をとれば、まだなんとか間に合う。

過疎化が進む地域を「限界集落」とも呼ぶ。日本の各地で人口減少が進んでいる。東京にいる者は気が付かないが,日本列島全体がそうした状況らしい。これを著者は「限界国家」と呼ぶ。
その現実に,行政も立法もやっと目を向け始めた。
著者は外国人定住政策の専門家。これからの日本政府の動きを暗示する。
日本語教育学会も社会統合,共生政策のための提言を打ち出した。
日本語教育推進法案も公表された。
日本語教師としては,これらの動きに関心を持たざるを得ない。

・出版社: 朝日新聞出版
・価格: 780円+税
・ISBN-13: 978-4022737205
・発売日: 2017/6/13